ビタミンEはなぜ若返りのビタミンと言われるのか
ビタミンEは子宝と若返りのビタミンと言われます。ビタミンEの名前は「トコフェロール」と言いますが、「トコ=子どもを産む」「フェロ=力を与える」「オール=アルコール」というギリシャ語由来の言葉です。では若返りは?イメージではなんとなく良さそうなビタミンEですが、今回はこれをくわしく見ていこうと思います。
ビタミンEは脂溶性
ビタミンEはビタミンA・D・Kと並んで油/脂に溶ける「脂溶性」のビタミンです。これこそがこのビタミンの持つ大きな特徴だと言えます。
「膜」を劣化させない
細胞膜は上図のような構造をしています。細胞膜の真ん中は疎水性(油に溶けやすい)でできていて、その層に細胞同士をつなぐ役割を担うタンパク質が浮かんでいるようなイメージです。
膜自体がなめらかに保たれていれば細胞同士のやりとりも、物質の出入りもスムーズ!というわけです。
その膜をなめらかにしてくれるのがビタミンEです。
見方を変えると抗酸化作用で膜の成分がさびない(酸化しない)ようにしている、と考えてもいいかもしれません。
膜がなめらかで物質の出入りがスムーズな細胞は劣化しにくいことでしょう。
筋肉だって?
筋肉ももちろん細胞です。それを囲む膜がなめらかか否かは、ケガなどにも関係すると考えられています。
体の硬さと細胞膜のなめらかさは直接関係ありませんが、細胞膜がなめらかな筋肉細胞が劣化しにくいのは想像しやすいかと思います。
血流を良くする
ビタミンEのよく知られた作用に「血流を良くする」というものがあります。
一体どのようにして血流を改善させるのでしょうか。
そこには先ほどの「膜」も関係してくるかもしれません。
血管を流れる多量の赤血球。もちろんその一つ一つは膜を持っています。
膜がなめらかだと血流もスムーズであることは想像できそうです。
他にもビタミンEによって…血液を固める血球である血小板が集まりにくくなる、コレステロールの運び屋であるLDLが劣化しにくくなるなどが知られており、これらが合わさって血流改善が期待されるのだと思います。
まとめ
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