「ランニングで垂れる」を防ぐ!

「ランニングで垂れる」を防ぐ!

新型コロナウイルス感染症拡大で注目を集めた体力維持のための運動のひとつにランニングがあります。ひとりでも取り組めること、仲間達と高め合ったり楽しむことができることなど、その魅力はランニング好きな方にはたまらないものがあります。ケガなく楽しく続けたいものですが、女性ランナーの方には少し別の観点から気をつけるべきことがあるようです。

健康のために根付きつつあるスポーツ・ランニング

現在日本のランニング/ジョギング人口は1000万人ほどと考えられています。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でマラソン大会などは中止/延期を余儀なくされていますが、ひとりでできるスポーツとして定着してきていると言えます。

有酸素運動の代表格でもあるランニングは、脳を含めた全身の血流を活発にし、脂肪燃焼にも一定の効果をもたらしてくれます。その一方、練習を頑張りすぎたり不安定なフォームで走り続けることなどから腰や関節の痛みを生じることもあります。また、酸素をしっかり取り込みながら行うスポーツですのでその酸素を燃焼しきれずに悪さをしてしまう活性酸素への対策も必要になることがあります。

女性ランナーさんが気をつけるべきポイント

好きで走られている方もたくさん居られますが、若々しさを保つために行うスポーツでもあります。しかし、女性ランナーの方には気をつけていただきたいポイントが別にあります。それは「乳房の揺れ」です。

乳房を支える「クーパー靱帯」

乳房のその形を保っているのは靱帯という組織です。これには名前が付いており、クーパー靱帯といいます。

乳房の中に張り巡らされたクーパー靱帯が乳腺組織を固定し、その形を作っているのです。

揺れが加わり続けると靱帯へのダメージとなる

ランニングは上下動や着地衝撃など揺れの多いスポーツです。しかも長距離を走ればその回数は非常に多くなります。

年齢とともに靱帯組織も劣化してきますので傷みやすくなってきます。多くの揺れにさらされたクーパー靱帯はゆるみ、伸びやすくなってしまいます。

これが「乳房が垂れる」状態につながると考えられています。その対策は大きく2つに分けられます。

対策①:乳房の揺れをできるだけ少なくする

通常の下着よりも固定する力の高い下着で揺れそのものを抑えます。締め付ければ固定する力は高いのですが、締める力が強すぎると呼吸するときの胸郭の動きが制約を受けることもあり得ます。

深い呼吸ができて、なおかつしっかり乳房を固定してくれるものを選べるといいですね。

対策②:靱帯が劣化しにくい栄養を心がける

靱帯は繊維状のタンパク質であるコラーゲンでできています。しっかりした靱帯を保つためには、いいコラーゲンを作る栄養を心がけるのが大切となります。

コラーゲンはタンパク質なので、潤沢にタンパク質がないと作られません。そして、その合成には鉄・ビタミンCが欠かせないことが知られています。

特に閉経期前の女性ランナーの方では、生理での出血から鉄不足になって居られる方も珍しくなく、さらに、たくさん走られる方については着地時の足底で赤血球が壊れてしまうことからやはり鉄不足が進む方も居られます。

さらに、ランニングという有酸素運動下で作られてしまう活性酸素を除去するためにビタミンCはかなり消費されていることが多いと考えられます。

十分なタンパク質、鉄、ビタミンC。この3つが揃うことでコラーゲンはしっかり作られ、靱帯も補強されることでしょう。

ちなみにコラーゲンそのものを摂るという考え方もありますが、消化吸収されて体内で必要な形になっていくことから、タンパク質全般をしっかり摂れば大丈夫です。

さらに、コラーゲンは皮膚を構成する組織にもなりますので、この3つの栄養を潤沢に摂ることは乳房のみならず美肌にもつながるということになりますね!

まとめ

ランニングで乳房の下垂を防ぐために、

乳房の揺れをできるだけ防ぎ

コラーゲンをしっかりさせるための栄養(タンパク質、鉄、ビタミンC)を潤沢に摂る

ことが大切となります。