【映画評】”THE GAME CHANGERS” 肉を止めたらパフォーマンスが上がった!

【映画評】”THE GAME CHANGERS” 肉を止めたらパフォーマンスが上がった!

今回は映画”THE GAME CHANGERS”を取り上げてみます。ご覧になられた方も居られるかもしれません。日本で大ヒットした映画ではないのでまだの方もたくさん居られるでしょう。タンパク質推しの84523(本ブログ)も考えさせられる内容でしたのでご紹介します。

スタッフ&キャストが超豪華

2018年にアメリカで制作された映画です。

その制作スタッフがまず豪華です。筆頭エグゼクティブ・プロデューサーにジェームス・キャメロン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジャッキー・チェン、ノヴァク・ジョコビッチ等々著名な監督・俳優がズラリ。取り上げられているアスリートにはF1チャンピオンであるルイス・ハミルトン、超人ウルトラランナーであるスコット・ジュレク、世界記録を持つストロングマンであるパトリック・バボウミアンをはじめ、陸上、格闘、NFLなど幅広いスポーツ・アスリートと栄養学に精通した医師たちが出演しています。

まずはともかくトレイラー(予告編)をご覧ください。

Plant-basedな食事でパフォーマンスアップ!

本編ではケガからの回復や競技パフォーマンスの伸び悩みを契機として植物性食品を主体とする食事に切り替えた選手たちの軌跡が数多く描かれています。「肉こそがパワーと持久力につながる」というのは食品業界に作られたイメージに過ぎないと解説されます。

「え?肉増しで健康になるんじゃないの?」と考えていた人には青天の霹靂とも言える内容になっています。

しかしだからこそ、そして「肉推し」の方こそご覧いただきたい作品だと感じました。

タンパク質の大切さは変わりない!…けれど

作品内ではタンパク質の重要性はもちろん変わらないとされています。その上でPlant-basedな食事でも十分に必要なタンパク質は確保できると紹介されています。

加えて動物性タンパク質のデメリットについても解説されており興味深く拝見しました。詳しくは作品に譲りますが、キーワードは炎症、腸管負荷、血流といったあたりになりそうです。

植物性タンパク質の代表選手としては豆類のタンパク質が挙げられますが、そこに入ってくるエストロゲンについての話もなかなか面白いですし、少し変わったところでは肉と植物性とで性機能に影響が出るかの実験(ちょっと「ガッ○ン」ぽいのですが、使う機器がこれまたユニーク!)もあったりします。

人間はそもそも肉食だったのでは?

人間の食生活の進化の過程についても考察されています。そもそも肉食だったと考えられていた人間ですが、それは果たして本当か?…人間が植物性食品を摂るに適した進化を遂げてきた証なども紹介してくれます。

「一体これまで自分が学んできたのは何だったのか?」と思われる方も居られるかもしれませんね。拒絶反応さえあり得る作りかもしれません。アメリカのドキュメンタリー映画っぽいテンポの良い解説がそれを助長させることもあるかもしれません。

スコット・ジュレクの「前人未踏」な挑戦

本編ではさまざまなアスリート、体を資本とした職業人など多くの人たちを取り上げていますが、こぶさんは趣味でトレイルランニングをすることもあって超長距離ランナーであるスコット・ジュレクのアパラチアン・トレイルへの挑戦をワクワクしながら見ました。

スコット・ジュレクの生き様や食べ方については著書”EAT & RUN”で詳しく触れられていますので興味のある方はぜひ手に取ってみてくださいね。

書籍版

kindle版(少し安いです)

あくまでアメリカの話…?!

食肉業界からは総スカンを食いそうな作品ですが、アスリートの成果に焦点を当ててうまく構成したなという仕上がりです。これが一般人になるとどうなのか、日本人だとどうなのか、というところはやっぱり少し気になりますね。

日本ではこのPlant-based食に近い考え方を主張されているのが山田豊文先生かと思います。先生は米食、ゆっくり食べ、動物性食品減らす、ということなどを説かれています。山田先生もそういえば横綱・白鳳関に食事指導され、その復活劇に一役買ったと言われていますね。
(書籍版)

いろいろな考え方はあれど…まずは視聴!

本作品の主張は糖質制限/ケトジェニック派や「断糖高脂質食」の金森式を実践している人からすると受け入れづらい側面があるかもしれません。

ですが、知ることは何ら問題ないと思うのです。極端に言えばそれを選ぶも選ばないも自由ですし、今回こぶさんはこういう考え方食べ方について面白いと思いましたので自信を持ってご紹介します。

例えば「今日は動物性食品をお休みしてみようかな」みたいなのもアリでしょう。私見ですが特定の食品にばく進することもまた、危険な香りを感じますので、緩く取り入れてみるのも良いかもしれません。

ここまで読んでいただいてありがとうございます。本作品は現在NetflixかiTunesで見られるようですので、ぜひご覧いただきたいと思います。

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