夏バテと胃腸

夏バテと胃腸

ここ10年くらいの夏の暑さはまちがいなく私たちが子どもだった頃(30-40年前)と比べて厳しいものになっています。涼をとりながら上手に過ごすことが大切ですが、そのときに胃腸のことを少し考えてみてもらえたらとも思います。

食べ物で涼しくなりたい…

夏の定番フードと言えば

冷やし中華、そうめん、冷しゃぶ、かき氷、アイスクリーム…冷たくサッパリとした食べ物がズラリと並びます。炎天下でのこういった食べ物はカラダをクールダウンさせてくれる効果があります。しかし、クーラーの効いたところでそれらをたっぷりといただくことは夏バテに直結してしまう可能性があります。

人間の恒常性…体温もその一つ

夏の暑いときでも人間の身体は体温を一定に保とうとします。一般に体温が下がれば活動性や免疫力は下がってしまいます。クーラー環境の中で冷たい食べ物をどんどん食べるということは、人間を外側から(皮膚)も、内側から(胃腸)も冷やしてしまうことになります。特に胃腸を冷やしてしまうと免疫力も低下してしまいます。さらに体温を上げようとして代謝は熱産生を一生懸命行うようになります。その結果、身体を元気に動かすためのエネルギー産生がおろそかになってしまうことになります。

夏の「温活」は胃腸を救う

逆に胃腸を温めてあげると体温も温もりやすく、エネルギー産生にゆとりが出てくることになります。特に冷え性体質の方には効果覿面です。夏だから…という季節感覚に囚われることなく、「胃腸ファースト」で食事や飲物を考えてみるのもまた大切なことかもしれません。

東洋医学では

夏バテに対してしばしば処方される漢方薬に「清暑益気湯」という方剤があります。これには水はけを良くする生薬などに混じって胃腸を助ける成分(人参・陳皮など)も含まれています。やはり胃腸を大切にすることが大切にされているように思います。

オススメメニュー

キムチ鍋やズンドゥブ、トマト鍋などの鍋物は夏にも毎日とは言いませんがオススメです。日本茶、ほうじ茶などを温かい飲物として取り入れるのもいいですね。温冷しっかりとりまぜて、上手な夏の食生活を送って下さいね。